2008年7月4日金曜日

ピアノと手の形

今更新しいピアノの先生に師事することになりました。ネットや本で、その方の文献(指導の考え方や音楽の解釈)を読み、非常に感銘を受けたのがきっかけで、その方のセミナーに参加したのです。それがきっかけで個人的にも見ていただくことになりました。先生は経歴も素晴らしく、演奏家としても活躍。指導歴も長くこの世界では有名な方で、なんだか恐れ多い感じです。新しい先生につくと、必ずといっていいほど色々な要素について細かく指摘されます。今回も椅子の座り方(骨盤の歪みを指摘され、左足の支えができてないと言われた)から打鍵の仕方まで細かく。打鍵についてはそれまでは、指を鍵盤に対しほぼ直角に曲げ、指先で打鍵することが多かったのですが、新しい先生は「ご飯茶碗を逆さにして、それに手をかぶせた時の形」を再現するようにおっしゃいます。指の付け根の関節が出っ張り、指は自然に伸びた形になり、指の腹で打鍵することになります。この方が、肩、腕の重みをじかにかけやすいし、均一に音が鳴るんだそうです。確かに言われてみれば、悩みの種だった左手の和音の重厚感が増した気がします。しかし、「指は丸くして弾かねばならない!!」という固定観念を持ってただけに、直し、すべての曲に対応するのは大変。新しい打鍵は演奏のネックになる、指の付け根の関節のアクションにより負荷がかかるため、一日2時間程度の練習でもとても疲労します。耳も神経も疲れるし。。しかし先生は「私なんかこれまでに5回も手の形直してきたのよ。大丈夫よ!頑張って!」とおっしゃいます。結局、良い音が鳴らせれば手の形はどうあっても良いのだろうけど、本当の良い音を鳴らすまでの道のりは私にとって険しそうです。

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